高麗人参のサポニン
高麗人参にはさまざまな栄養素が含まれていますが、その中でも特に注目すべき成分はサポニンと呼ばれるものです。
高麗人参にはサポニンがたくさん含まれています。高麗人参のサポニンは根っこの部分に多く含まれており、この部分を乾燥させたものが漢方・生薬として重宝されています。
サポニンとは科学的にはステロイドの配糖体で、多くの植物に含まれている物質です。水に溶けると石けんのように泡立つ性質があり、洗剤などの原料に用いられていますが、研究がすすむにつれ健康効果も多く認められるようになってきました。
一口にサポニンと言っても、それが含まれる植物によって化学構造は異なり、よって科学的な性質もそれぞれ異なります。
高麗人参のサポニンは他の植物には見られない特殊な化学構造を持っており、古来から漢方医学の生薬になるような特異な性質を示しています。
他には見られないような優れた薬理作用が認められており、医薬品の原料として用いられています。
高麗人参のサポニンはサポニン配糖体といわれているサポニンで、大変栄養価が高いものです。
サポニンは副腎皮質ホルモンの分泌を促したり、骨髄のDNAの合成を促したりする作用がある他、コレステロールの生成をコントロールする働きもあり、糖尿病予防などにも効果があります。
また、サポニンは脳中枢の抑制作用もあり、精神的に安定した状態を維持する働きもあるので、ストレスの緩和にも効果的です。
高麗人参のサポニンはジンセノサイドと呼ばれるもので、これは苦味やえぐみのもとでもあるのですが、他の植物から発見されたサポニンとは違う特異な化学構造であり、非常に異なる効能を発揮します。
このジンセノサイドには疲労回復作用、精神安定作用、血行促進作用、抗炎症作用などがある他、糖尿病の発症を抑えたり、がん細胞の増殖を抑制したり、記憶学習機能を改善する作用も確認されています。
また、中性脂肪やコレステロールの値、血糖値や血圧を下げたりする働きも確認されており、生活習慣病の予防も期待できます。
その他、鎮痛や精神安定の作用などもあることから更年期症状の緩和にも効果があると言われています。
このように高麗人参に含まれるサポニンは、大変健康効果の高いものなのです。