高麗人参のアルカロイド
古くから薬効の高い植物として用いられ、重宝されている高麗人参には多くの有効成分が含まれていますが、最近になって特に注目されている物質が「アルカロイド」というものです。
アルカロイドとは窒素含有塩基性化合物のことで、具体的にはキニーネ、ストリキニーネ、アヘンアルカロイド、ニコチン、コカイン、コデイン、ナルコチン、パパベリン、ロベリン、エフェドリン、スコポラミン、レゼルピン、ヨヒンビン、エルゴタミン、アトロピンなどがあります。
アルカロイドの語源はアルカリ(Alkali)にラテン語で「似たような」の意味するオイド(oid)をつけたもので、「アルカリのような物質」を意味します。
1818年に、ドイツの科学者マイスネルによって発見されたもので、高麗人参に多く含まれているものです。
高麗人参に含まれているアルカロイド、つまり窒素含有塩基性化合物といのはどのような働きがあるのでしょう。
アルカロイドには免疫細胞の大食細胞といわれているマクロファージとBリンパ球の働きを活性化する働きがあると言われています。
マクロファージは大きな細胞で、体内に侵入した異物を食べて、取り込んで、その情報を抗体産生系に伝える役割を担っています。
このマクロファージの情報により免疫反応が促進されます。
また、Bリンパ球は抗原からの刺激に反応して抗体産生細胞に分化する働きをしています。
マクロファージもBリンパ球も人間の免疫組織にとっては重要な働きをする細胞です。
これらが活性化されることで身体の免疫力は向上します。
免疫力が向上するということは、体が持つ自然治癒力が高まるということです。
高麗人参に含まれるアルカロイドはこれらの免疫システムの働きを活性化する働きがあるので、虚弱体質の人の栄養補給には大変有効です。
また、糖尿病、肝障害、アトピー、がんの治療と予防、後天性免疫不全症候群(エイズ)なとの病気に対して、その効果が期待されています。